ことわざ「思い立ったが吉日」

📝コトノハ綴り

こんにちは、yuuです。

今日は、わたしが好きなことわざ「思い立ったが吉日」について、少しお話しさせてください。


「思い立ったが吉日」とは?

何かをしようと思い立ったときが、物事を始めるのに最もよい日であるということ。

日を選ばず、思い立ったらすぐ実行に移すのがよい、という意味で使われる。

【出典:『広辞苑 第七版』(岩波書店)】

「吉日(きちじつ)」とは、縁起のよい日という考え方に基づいた言葉であり、 行動を先延ばしにせず、思い立ったときこそが最良のタイミングだという価値観を示しています。


吉日と六曜

吉日といえば、真っ先に 六曜(ろくよう) を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。 日本の暦に記される、6つの曜日のような運勢区分で、各日に吉凶を示すために使われています。

六曜読み方意味・特徴
先勝せんしょう/さきがち午前が吉、午後は凶。「早めが吉」の意味があり、急ぐことによいとされます。
友引ともびき「友を引く」とされるため、祝い事には吉、葬儀は避けられる傾向に。午前・夕方は吉、正午は凶。
先負せんぷ/さきまけ午前が凶、午後は吉。急用・争いごとは避けるのがよいとされます。
仏滅ぶつめつ「仏も滅する」=最凶日。祝い事は避けられるが、「ゼロからのスタート」に向いているとも。
大安たいあん六曜の中で最も縁起がよい日とされ、結婚式・入籍・開業などに人気。終日吉。
赤口しゃっこう/しゃっく午前11時頃のみ吉で、それ以外は凶。火災や争いごとに注意が必要とされます。

昔から、結婚式、葬儀、引越し、開業日などの予定を立てる際には、この六曜を参考にするよう教えられてきました。


暮らしの中の「よき日」

昔のことですが、引越しの日を選ぶ際には「よき日」を意識して業者を手配したり、 どうしても都合が合わない場合は、まず小物を1つだけ縁起のよい日に新居へ運び入れたりしていました。

しかし現代では、ライフスタイルの多様化により、結婚式の日取りや開店日なども、 六曜にとらわれずスケジュールや費用を優先して決める人が増えていると聞きます。

コスパ、タイパが重視される時代なんですね。

さらに、暦の簡素化やデジタル化が進んだことも大きな理由のひとつでしょう。


肝心なものがない家

新婚の友人宅に遊びに行ったとき、こんなやりとりがありました。

友人の母:(真剣な表情で)ねぇ yuuさん、この家に足りないものは何だと思う?

わたし:う〜ん、なんでしょうか?

友人の母:肝心なものがないのよ、この家には。

わたし:肝心なもの!?

友人の母:カレンダーが1つもないの!予定が書けないなんてダメよねぇ?

友人:今どきスケジュール管理はスマホでするんだから、カレンダーなんていらないのよ。

このように、日常の中で何気なく六曜を目にする機会も減ってきているのですね。


現代の価値観と「吉日」

また、科学的根拠がないと考える人が増えていることも背景にあるのではないでしょうか。

六曜は、迷信や占いの一種と見なされることがあり、合理性を重視する現代人にとっては、 あまり意味を感じにくくなっているのかもしれません。

「暦に従う」という価値観そのものが、現代社会とはミスマッチになりつつあるようです。


今こそ「思い立ったが吉日」

そんな時代だからこそ、「思い立ったが吉日」という言葉が、より意味を持つのではないでしょうか。

何かを始めるとき、あるいはやめるとき、 それを決めるのに必要なのは、占いでも暦でもなく、自分の気持ちや心意気。

そう思えたら、不思議と一歩踏み出す勇気がわいてくる気がします。

「思い立ったが吉日」——今日が、その一日かもしれませんね。

たーさん
たーさん

思いたったらすぐごはん、これ一択にゃっ!

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