慣用句「蕎麦屋の出前」

📝コトノハ綴り

こんにちは、yuuです。

ある日のお話です。


慣用句とは?

二語以上の単語が結びついてできた、慣用的に用いられる言い回し。

語義の構成が一語一語の意味の単純な合成ではなく、全体として独自の意味を表すもの。

例:

  • 腕を上げる(技術が上達する)
  • 頭が切れる(判断力が鋭い)
  • 手を抜く(手間を省いていい加減にする)

【出典:『広辞苑 第七版』(岩波書店)】

簡単にいうと、言葉が決まった形で使われ、直訳では意味がわからないけれど、比喩や習慣によって特別な意味を持つ言い回しのことです。


本題の「蕎麦屋の出前」

「蕎麦屋の出前」は、注文してもなかなか届かないと催促した際に、 「すぐ行きます」 

 「今、出ました!」と返事をするものの、実際には全然来ない──

そんな状況から生まれた慣用句です。

つまり、

口では実行を約束しながら、実際には行動が伴わないこと

を表します。

「もうすぐやります」 「今ちょうどやってます」と言いながら、まったく進んでいない……

という口先だけの対応、約束先延ばしの代名詞として使われるのです。


ある日のこと

部長: まったく、××部はいつも提出期限を守らないよね。催促してみて。

主任:(電話を切って)「今ちょうど出来たとのことです。すぐ持ってくるそうです。」

部長: もう~、どうせまたいつもの「蕎麦屋の出前」なんでしょ。

主任:(???)

意味が通じていない様子に、わたしが説明することに。

「ほんとはまだ出来てないのに、『今出ました』って口で言ってるだけなんだよ」

それでもまだピンとこない表情。

「蕎麦屋に出前なんて頼んだことないし。そもそもウーバーなら配達状況がリアルタイムで見られますよ。」

……なるほど。ちょっと納得。これが世代間ギャップってやつですね。


現代風にブラッシュアップ

こんなやりとりがあったので現在わたしの職場では現代風に──

「エア進捗」

と言っています。

でもこんなことを言われてしまわないように約束の期限はきちんと守る、それが一番大切ですね。

たーさん
たーさん

“今度やる”って…何年聞いたかにゃっ?

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