慣用句「快刀乱麻を断つ」とは?意味・由来・使い方をわかりやすく解説

📝コトノハ綴り

こんにちは、yuuです。

今回は『快刀乱麻を断つ』について解説します。
突然ですが、わたしの座右の銘※は「一刀両断」です。仕事ではスピードを第一に、即断即決で結論にたどり着くことを心がけています。
「一刀両断」とは、物事をためらわずにきっぱりと決断すること。言い換えれば「最適な道筋を見いだすように思考すること」とも言えるでしょう。
そして、この「一刀両断」とよく似た意味を持つ表現が、今日ご紹介する「快刀乱麻を断つ」です。

※座右の銘とは、自分が大切にしている考え方や生き方を示す言葉のことです。


「快刀乱麻を断つ」の意味

「快刀乱麻を断つ(かいとうらんまをたつ)」とは、複雑に入り組んだ問題を、鮮やかに一気に解決することを意味します。

「一刀両断」が“迷いを断ち切る決断力”に焦点を当てているのに対し、「快刀乱麻を断つ」は“もつれた問題を整理して解決する力”を表している点が特徴です。


由来・語源

  • 快刀 … よく切れる刀
  • 乱麻 … もつれた麻糸

この二つを組み合わせて、「切れ味鋭い刀で複雑にからまった麻糸を一気に断ち切る」様子を表したのが由来です。
出典は中国の故事で、『後漢書』や『隋書』の記述に見られます。難しい問題を一刀のもとに解決する人物を称える表現として使われていました。


現代版に置き換えるなら?

刀をふるうことは現代では現実的ではありませんし、もし実際に行えば犯罪になってしまいます。したがって比喩として理解する必要があります。
現代的に言い換えるなら、以下のような表現が近いでしょう。

  • 「絡まった糸をハサミでスパッと切る」(日常生活での比喩)
  • 「ごちゃごちゃした資料をシンプルに整理する」(ビジネスの場面)
  • 「複雑なコードを一気にリファクタリングする」(ITの現場での比喩)

つまり「刀」は現代的なツールや方法に置き換えて考えると理解しやすくなります。


使い方と例文

「快刀乱麻を断つ」は、仕事や日常の場面で次のように使われます。

  • 「複雑な交渉も、部長の一言で快刀乱麻を断つように解決した」
  • 「彼女の助言は快刀乱麻を断つ明快さがあった」
  • 「長引く議論を快刀乱麻を断つ決断で終わらせた」

類語と対義語

  • 類語:「一刀両断」「電光石火」「明快な解決」
  • 対義語:「堂々巡り」「迷走」「袋小路」

「一刀両断」と「快刀乱麻を断つ」をセットで覚えると、決断と解決の両面で表現を使い分けられます。


ビジネスや日常での活用シーン

  • 会議の膠着状態を打破する … 議論が長引くときに、結論を導く姿勢を示す
  • 複雑な問題を整理する … 資料やデータが入り組んでいるとき、明快な切り口で解決する
  • 人間関係のもつれを解く … 誤解や衝突をシンプルに整理して伝えるとき

まとめ

「快刀乱麻を断つ」は、複雑な問題を鮮やかに解決することを表す慣用句です。
「一刀両断」が“ためらわない決断力”を表すのに対し、「快刀乱麻を断つ」は“複雑な問題を整理する力”を示す点が特徴です。

刀をそのままイメージするのではなく、現代的な「問題解決のツール」に置き換えて考えると、より身近な表現として理解できます。

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たーさん
たーさん

こんがらがったまま放っておくなんて許せないにゃっ

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