こんにちは、yuuです。
「小さいころの性格って、大人になっても変わらない気がする」そう感じたことはありませんか?几帳面な子は大人になっても整理整頓が得意だったり、いたずら好きだった子が今も人を笑わせるのが上手だったり。
そんな場面でよく使われるのが、「三つ子の魂百まで(みつごのたましいひゃくまで)」ということわざです。この言葉には、子どものころの気質や本質は年をとっても変わらないという人生の真理が込められています。
三つ子の魂百までの意味
「三つ子の魂百まで」とは、幼いころの性格や気質は、百歳になっても変わらないという意味のことわざです。
「三つ子」は三歳くらいの幼児を指し、「百」は“一生”を表す比喩。
つまり、3歳ごろに表れるその子の本質――
喜ぶこと、怒ること、こだわること、好きなこと――
そうした“魂”のような部分は、一生を通じて変わらないという考え方です。
昔から日本では「子どものころのしつけが大事」と言われますが、このことわざはまさにその考えを象徴しています。

ことわざの由来
この表現の原型は、平安時代の随筆『徒然草』などにも見られるといわれます。
当時から「幼いころの性根は直らない」という考え方が根強く存在しました。
江戸時代の教育書『女大学』などにも登場し、「幼児期の心の育て方が、その人の一生を左右する」と説かれています。
親や師匠が子どもに早くから礼儀や道徳を教えたのも、この「三つ子の魂百まで」という価値観のもとにあったのです。
使い方の例文
- 「小さいころから几帳面だった彼、三つ子の魂百までだね。」
 - 「いたずら好きは昔のまま。まさに三つ子の魂百まで。」
 - 「おばあちゃんになってもおしゃれ心を忘れない、三つ子の魂百までって本当だね。」
 
このように、性格や癖が変わらないことを表すときに使います。
ただし、完全に褒め言葉とは限りません。「あの人、昔から頑固だよね」といった、あきれ半分のニュアンスで使うこともあります。
現代心理学から見る「三つ子の魂」
現代の心理学でも、「気質」や「性格特性(ビッグファイブ)」の研究から、人の基本的な傾向は幼少期に形成されることが分かっています。
たとえば「社交的」「慎重」「感情豊か」といった特徴は、環境によって多少変化しても、核となる部分は残りやすいとされています。ただし、これは“変わらない”というより、“変わりにくい”という意味です。
成長や経験を重ねる中で、その性質をどう活かすか、どのように表現するかは変えられる――
それが現代的な「三つ子の魂百まで」の捉え方といえるでしょう。
類義語・対義語
類義語:
- 根っからの○○
 - 柳の性は直らぬ
 - 馬齢を重ねても性変わらず
 
対義語:
- 青は藍より出でて藍より青し(弟子が師を超える)
 - 人は変わる
 
似た意味を持つ言葉にも、人の本質をどう見るかという価値観の違いが表れています。
詳しくはこちら → 【関連記事】ことわざ「青は藍より出でて藍より青し」の意味・由来・使い方
現代にどう活かす?
「三つ子の魂百まで」は、単に「性格は変わらない」という諦めの言葉ではありません。
幼少期の特性を大切に育てようという、前向きな教えでもあります。
子どものころの「好き」や「得意」は、その人らしさや才能の芽につながります。
また、大人になってからも、「自分の中の変わらない部分」に気づくことで、迷いの中で自分の軸を取り戻すきっかけになります。
たとえば、
・昔から人を笑わせるのが好きだった
・動物を大切にしてきた
・ものづくりに没頭していた
――そんな“子どものころの魂”は、今もあなたの中で息づいているかもしれません。

まとめ
「三つ子の魂百まで」は、人の本質は簡単には変わらないという、昔からの知恵です。
しかし同時に、幼少期の経験が人生を支える土台になるという、前向きなメッセージでもあります。
子どものころの自分を思い出すことで、今の自分を見つめ直すヒントが見つかるかもしれません。
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