ことわざ「七転び八起き」とは?意味・由来・使い方を解説

📝コトノハ綴り

こんにちは、yuuです。
人生は思いどおりにいかないことの連続ですよね。
でも、何度つまずいても立ち上がる人こそ、最後に笑う——そんな前向きなメッセージを持つのが「七転び八起き(ななころびやおき)」ということわざです。

この記事では、「七転び八起き」の意味や由来、そして現代での使い方を、心理学や世界のことわざも交えながらわかりやすく紹介します。


七転び八起きの意味

「七転び八起き」とは、何度失敗しても、あきらめずに立ち上がることを意味します。
文字通りには「七回転んでも八回起きる」という表現ですが、実際の回数に特別な意味はありません。

「七」は昔から“多い回数”や“繰り返し”を表す数字。
つまり、どんなに倒れても、立ち上がる意志を持ち続ける強さをたたえることばです。

このことわざには、失敗を恐れず挑戦し続ける勇気や、立ち直る力の大切さが込められています。

崩れても、終わりじゃない。ここからもう一度。

由来・語源

「七転び八起き」は、仏教の教えに由来しています。
「七転八起」という言葉が仏典にも登場し、人は何度でも苦しみを経験し、そのたびに悟りに近づくという意味で使われてきました。

また「転ぶ」と「起きる」は、単なる失敗と成功を示すだけでなく、人生の浮き沈みや再生を象徴します。
転んだ回数よりも、起き上がる回数が多いことに価値を置くこの表現は、日本人の「粘り強さ」や「前向きな忍耐」をよく表しています。


七転び八起きの使い方・例文

このことわざは、失敗を前向きに受け止め、再挑戦を励ます場面でよく使われます。

使い方の例

  • 試験に何度落ちても、七転び八起きで挑戦し続けよう。
  • 起業は七転び八起きの連続。失敗を恐れたら前に進めない。
  • 七転び八起きの精神があれば、どんな夢もきっと叶う。
  • 人生は七転び八起き。転ぶことさえも、次の起き上がりの準備。

心理学・文化から見る「七転び八起き」

このことわざは、単なる根性論ではなく、現代心理学の考え方にも通じます。

心理学では「レジリエンス(resilience)」という言葉があり、これは困難から立ち直る力=回復力を意味します。
失敗や挫折を経験しても、自分を責めず、少しずつ前に進める人は、このレジリエンスが高いといわれています。

また、人は失敗のあとに小さな成功体験を重ねることで「自己効力感(自分ならできるという感覚)」が高まるとされます。
つまり、「七転び八起き」は科学的にも“成長のサイクル”を表した言葉なのです。


歴史・文化的背景

「七転び八起き」は、日本文化の中で古くから大切にされてきた考え方です。

江戸時代の商人は、一度倒産しても再び商いを始める「再起の精神」を尊びました。
また、禅の世界では「転んでも悟りに近づく」とされ、失敗そのものが修行の一部と捉えられていました。

武士道でも同様に、「敗れても心折れぬ者こそ真の強者」とされ、
この精神は現代の日本人の「諦めない美学」として今も息づいています。


世界のことわざと「七転び八起き」

実はこの言葉とまったく同じ意味をもつことわざが、英語にもあります。

  • Fall seven times, stand up eight.(七回倒れても八回立て)
  • Failure is the mother of success.(失敗は成功の母)
  • When you fall off the horse, get back on.(落馬したら、また馬に乗れ)

どの表現にも共通するのは、失敗を恥とせず挑戦を続ける姿勢
国や文化が違っても、「あきらめない心」は人類共通の価値観なのだとわかります。


似た意味・反対の意味をもつことわざ・慣用句・四字熟語

似た意味の言葉

  • 不撓不屈(ふとうふくつ):どんな困難にもくじけないこと
    → 詳しくはこちら:四文字熟語「不撓不屈(ふとうふくつ)」とは?意味・由来・使い方を解説
  • 石の上にも三年:地道に続ければ成果が出るたとえ
  • 継続は力なり:努力を積み重ねることの大切さ
  • 七難八苦(しちなんはっく):多くの苦労や困難を乗り越えること
  • 粘り強い(慣用句的表現):あきらめずに続ける様子

反対の意味の言葉

  • 三日坊主:物事が長続きしないこと
    → 詳しくはこちら:ことわざ「三日坊主」とは?意味・由来・使い方を解説
  • 意気消沈(いきしょうちん):元気をなくして落ち込むこと
  • 途中挫折(とちゅうざせつ):努力の途中であきらめてしまうこと
  • 投げ出す(慣用句):途中でやめる、放り出す

まとめ

「七転び八起き」とは、何度倒れても立ち上がる強さを表すことわざです。
仏教の教えや日本文化の中で受け継がれてきた「再起の精神」を根底に、心理学でも“失敗は成長の糧”とされています。

現代社会では、転ばないことよりも、立ち上がる力(レジリエンス)が求められています。
挑戦し、失敗し、また挑戦する——その繰り返しこそが、人生を前へ進める原動力。
世界でも “Fall seven times, stand up eight.” と言われるように、この精神は国を越えて共通の価値観です。

今日、あなたが立ち上がったその一歩こそ、すでに“八起き”の途中かもしれません。
うまくいかない日があっても、それは誰にでもあること。
少しずつでも前に進もうとする気持ちを大切にしたいですね。

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言葉の奥深さをもっと楽しみたい方へ。

たーさん
たーさん

チビ、転んでも転んでも立ち上がるのが本物にゃっ

はーちゃん
はーちゃん

了解にゃっ。「寝転び三時のおやつ」で元気満タンにゃっ!

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